医療法人 深町病院

2006-05-25

桜マーク

住所:千葉県柏市柏4-10-11
TEL:04-7164-0111

取材日:2006/05/16

 

町とともに歩み、地域の人ともに成長してきた老舗病院の「今」

開業はなんと昭和23年!千葉県柏市にある深町病院は、60年間にわたって、地域の人々の健康に尽くしてきました。かつては消化器外科などの専門医療が診療の大きな柱でしたが、今では地域住民の高齢化にともない、在宅で介護できないお年寄りを数多く受け入れています。痰吸引など、特別なケアが必要な高齢者も多いそう。町の歴史とともに歩いてきた同院の奮闘ぶりを深町伸介院長に伺いました!

■在宅では介護できない!施設は満員!そんなSOSに対応
アッコ: 消化器内科、消化器外科、糖尿病科、神経内科、呼吸器科、循環器科--深町病院さんには、ひと通りの診療科目が揃っているんですね。
   
深町院長:

ええ。でも、診療の柱はあくまで慢性期のケアなんです。77病床のうち、40床は医療療養型病床で、残りの33床が一般病床。入院患者さんのほとんどは、寝たきりのお年寄りなんですよ。昭和23年に開業以来、主に急性期診療を中心として地域医療に努めてきたんですが、高齢化にともない、一般病床の大半を医療療養型に転換しました。

   
アッコ: 寝たきりのお年寄りというと、おもにどんな疾患を抱えているんでしょう?
 
深町院長:

脳梗塞の発作後に体に麻痺が残り、動けなくなってしまった方。脳血管障害やアルツハイマー病で、認知症(ボケ)を発症し、病状が進行してしまった方--在宅で看病するには、重すぎる症状を抱えた方が大勢おられます。また、嚥下障害といって、食べ物を飲み下す力が衰えた方、ガンや難病で長期療養が必要な方もおられます。

   
アッコ: そうなんですか?介護保険制度がスタートしてからは、重い症状を抱えた人は特別養護老人ホームへ、リハビリが必要な人は老人保健施設へ入所するのかとばかり思っていました。
   
深町院長: ところが、特別養護老人ホームなどの介護保険制度で支えられた高齢者施設は、どこも満員で、順番待ちが100人、200人という状態なんですよ。
   
アッコ: えっ、そんなに大勢!その間、お年寄りを在宅介護するご家族は大変でしょうね。夫婦共稼ぎの家庭や独身世帯も多いでしょうに…。
   
深町院長: ですから、私どもでお世話をするんです。今、地元の柏市ではどんどん高齢化が進みつつあります。昭和40年には3.6%だった65歳以上の老年人口は今やたった12.4%なんですよ。それだけ、介護問題は地域に重くのしかかっているんです。
   
アッコ: 地元の事情をそのまま反映している、まさに地域密着型の病院といえそうですね。入院しておられるお年寄りの中には、昔からの患者さんもおられるんでしょう?
   
深町院長: 「昔、よく外来で診察してもらったから」と当院を選ばれる方は多いようですよ。しかし、最近は古くからの地域住民のほかに、息子や娘のそばで暮らそうと、田舎から移住してくるお年よりも増えてきました。
   
アッコ: そういえば、近所には大きな二世帯住宅がたくさんあるようですが。
   
深町院長: 今は親子世帯ともにみなさんお元気ですが、そのうち、親の介護が必要になる日がやってくるのでしょうね。当院では、痰吸引の必要な高齢者や植物状態のお年寄りなどもケアしていますので、施設や在宅での介護が難しい方をお引き受けすることができます。
というのも父の代には、急性期の消化器疾患やヘルニア、胆のう炎などを数多く扱っていましたからね。急性期医療を行ってきた医師や看護師も多いんですよ。だからこそ、そうした特殊な状況にある患者さんを受け入れることが可能なんです。

   
アッコ: じつは私も今、アルツハイマーの高齢者を在宅介護しているんです。病気はごく初期なので、今はいいけれど、この先どうなるんだろうかと不安になることもあるんですよ。なるべく在宅で頑張りたいけど、いざというとき、安心して任せられる病院があったらいいなあと思うこともあります。
   
■患者さんの気持ちになってケアを考える
 

深町院長:

この地域に住み慣れた方にとっては、遠い施設よりも安心して過ごしていただけるでしょうね。なにより重要なのは、ご家族がお見舞いしやすいということ。医療的なケアや、身の回りのお世話は当院でできますが、精神的な介護は家族にしかできませんから。

   
アッコ: 院内はとても明るくてモダンな感じですね。とても60年前に開院した病院とは思えません。
   
深町院長:  ありがとうございます。最近、大掛かりな改装工事をおこなったので、綺麗に生まれ変わったんですよ。カラートーンもオレンジに変え、温かな雰囲気を出すようにしました。ベッドまわり、リハビリ室も広めですし、談話室をかねた食堂や特別浴室も完備しています。
   

アッコ:

廊下にCDプレーヤーが設置されていますが?

   

深町院長:

病棟や外来待合室などで音楽を流すようにしているんです。お年寄りの多い病棟では、お囃子や童謡。外来ではモーツァルトなど癒し系の音楽を選んでいます。心が落ち着くと、みなさんに好評なんですよ。このほか、待合室には大型液晶テレビも置いています。

   
 アッコ:  こうした工夫は以前からされているんですか?
   
深町院長: 病棟では前から音楽を流すようにしていましたが、待合室は最近ですね。病院の通信簿のアンケート調査で、「待ち時間が退屈だ」というご意見があったものですから(笑)。古い病院ですが、患者さんの視点を取り入れつつ変えるべきところは、どんどん変えていきたいと思っています。これからも地域の高齢者のために、長年にわたる臨床経験を活かしたいですね。

今回の花丸ポイント 深町院長
朴訥とした語り口調。どことなくとぼけた雰囲気のポーカーフェイス。院長先生というよりは、親しみやすい「園長先生」という印象の深町院長(失礼!)。今回の取材では、病院のアピールに熱弁をふるうわけでもなく、「私たちはただ、自分のやるべき医療をやるだけ」と、淡々と語ってくださいました。しかし、スタッフ曰く「経営者というより、やはり医者。患者さんのこととなると普段の顔はどこへやら、すごく熱くなっています!」とのことでした。

★データ
診療時間 午前9時~午後4時
休診日 日曜・祝日・土曜午後
 
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