Archive for the ‘突撃病院レポート’ Category

菅野耳鼻咽喉科

2005-03-25

桜マーク

〒216-0002 川崎市宮前区東有馬3-5-29 三和ビル1F 
TEL:044-852-8733
取材日:2005/03/01

 

待ち時間の短さと
「見せる」説明で
人気の耳鼻科を直撃取材!

 

ハッ、ハッ、ハックショ~ン!はあ~。もうすぐ花粉症の季節に突入しますね。みなさん、今年の対策は万全ですか?この時期、混みに混むのが耳鼻科。つらーい
鼻水、くしゃみ、目のかゆみをなんとかしてほしいと、患者さんが一挙に押しかけます。おかげでなかなか予約が取れなかったり、せっかくとっても待たされたり。待合室はあっちでもハクション、こっちでもハクションとかなりにぎやかなことになっています。年度末で仕事は忙しいわ、頭はぼうっとするわでただでさえバイオリズムがイマイチなのに、こういうのって本当にストレスがたまるんですよねえ……。
そこで今回、訪問したのが神奈川県川崎市にある菅野耳鼻咽喉科。「待たせない」「治療方針もばっちりわかる」と、地元で評判だそう。果たしてウワサは本当なのか?ばっちりこの目と耳で確かめてきました!

■「待ち時間最大15分」の謎
アッコ: いきなり不躾な質問ですが、先生。とても流行っている病院と伺ったので、てっきり駅前にあるのかと思いましたが、ちょっと離れているんですね。といってもバスで5分程度でしたけど。患者さんはみなさん、この近所にお住まいなんですか。
   

菅野院長:

いいえ、必ずしもそういうわけではありません。電車で2駅、3駅先から見える方もいらっしゃいますよ。何本か路線を乗り継ぎながら、わざわざおいでになる方も少なくないようです。 
     
アッコ: うーん。大病院ならいざ知らず、お見受けしたところ、よくありがちな街のクリニックですよね……。あ、失礼なことばかり申し上げてすみません(汗)。
     

菅野院長:

 いえいえ。本当のことですから、気になさらないでください。医師も私を含め2名ですし、見てのとおり、けっして大きな病院ではありません。それでも患者さんはたくさん来院されます。昨年の花粉症ピーク時には、一日の来院数が400名を超えたこともありました。理由のひとつは、「待ち時間の短さ」でしょうね。ウチでは、初診でもあらかじめ連絡していただければ、最大15分程度しかお待たせしません。これは当院独自の予約システムによるもの。企業秘密ですので、その仕組みをすべて明かすことはできませんが、ひとつだけ秘密兵器をお見せしましょう。コレです。

 

   
アッコ: ……10年手帳?これが秘密兵器なんですか?  
   

菅野院長:

開業して10年間、毎日、一日の患者数と急患の人数などを記録しているんです。ウチは基本的に予約制なのですか、急な痛みで突然来院される方もいらっしゃいます。こうした急患の数を事前に予測しておけば、診療時間のペースを掴むこともできますからね。データのおかげで、その日の患者数の動きがだいたいわかるようになりました。
   
アッコ:

なるほど、初診患者の数は季節や曜日などと連動しているのですか。急患が多そうな日は、予約人数を抑えている、というわけですね。

   

菅野院長:

そうです。もちろん、予約されている方もお待たせしませんよ。診療時間が約束した時間と大幅にずれたら、予約した意味がありませんからね。また、予約は電話や窓口のほか、インターネットでも受け付けています。
■カラーの動画画像で患部を見せる!
 
アッコ: そういう評判が口コミとなって広がっているのでしょうね。とはいっても、診療時間があまり短いと、患者としてはちょっと心配な気もしますが。症状や治療方針についてはわかりやすくご説明いただけるんですか?
   

菅野院長:

その点も大丈夫。というのも、当院では納得して診察を受けていただくため、耳や鼻の中の画像を、しっかりご覧いただいているからです。
通常、耳鼻科で使用するファイバースコープは、医師の手元近くにカメラがついています。これに対し、ウチが使っているのは「電子スコープ」。チューブの先端にカメラがあります。画像は鮮明ですよ。患者さんは診察台にすわったまま、パソコンモニターでカラー写真が見られます。動画で、鼻の内部で呼吸がおこなわれる様子を確認することも可能です。「ここが外耳道 赤く腫れているのがわかり

ますか」「鼻の奥にあるのがアデノイド。いびきの原因になりますね」といった具合です。

   時系列で症状の様子を追うこともできます。「前に中耳炎だった場所、先月に比べてずいぶんよくなりましたね」などというふうに。これなら短時間でわかりやすいご説明ができます。まさに『百聞は一見にしかず』ですね。なにしろ、普通のお母さんでも診断できるほどクリアですから、中耳炎の検査をする必要もありません。病院としては検査代を稼げないので、損かもしれませんが(笑)。最近ではセカンドオピニオンを求めて、当院を訪れる人もいるほどです。
   
アッコ: きっと高い機械なんでしょうね~。余計なことを伺うようですけど、そんなに投資しちゃって、病院は大丈夫なんですか?
   

菅野院長:

もちろん。治療を受ける方の満足度を上げ、地域で信頼を得れば、結果的にコストはちゃんと回収できます。じつはこの機械のほかにも、眼球の動きを見る赤外線フレンツェル、手術部門の特注医療機器など、設備投資にはかなりお金をかけています。しかも、ほとんど2台ずつ購入しているんですよ。万が一、故障したら患者さんにご迷惑をかけますからね。

■アレルギー性鼻炎向けレーザー治療とは?

   
アッコ: 手術部門も併設されていると伺いましたが。
   
菅野院長:

はい。アレルギー性鼻炎のレーザー治療専門の部門があります。「有馬クリニック」といい、病院の隣に併設されています。

   
アッコ: アレルギー性鼻炎のレーザー治療?鼻の中にレーザーを当てるんでしょう?痛くないのですか?まさか嗅覚がなくなっちゃう、なんてことは……?
   
菅野院長:

痛みはほとんどありません。嗅覚が損なわれる心配もないですよ。レーザーを粘膜に照射し、凝固、変形させて、アレルギー反応を抑える手術です。鼻づまりや鼻水、くしゃみなどの症状を緩和します。花粉症でお悩みの方にはぴったりではないでしょうか。根治療法ではありませんが、薬の服用に制限のある人や、投薬治療に効果が見られなかった人に支持されています。健康保険も利くので手術費用もさほど高くありません。……さあ、ここが「有馬クリニック」ですよ。どうぞ中へ。(と、クリニックの扉を開く)

 

     
アッコ:

ほんとうに設備投資を惜しまないんですね~。

 

夢は100人の仲間作り

   
アッコ: 先生ご自身のことを伺ってよろしいでしょうか?なぜ耳鼻科医になろうと決意されたのですか?
   
菅野院長: 僕自身、アレルギー性鼻炎で苦しんでいたんです。だから、医者になったら同じ病気で悩んでいる人を助けたいと思っていました。開業医をめざそうと決めたのは、医師免許を取得した頃。大学の医局ではできないことに、いろいろチャレンジしたかったんです。
   
アッコ: 医局ではできないことというと?
   
菅野院長:

たとえば自分なりに後進を育てること。もちろん医局でも可能なことですが、とことん患者さん中心の良質な医療を提供しようと考えました。すでに「ウィル・メディカル・グループ」というグループを設立し、耳鼻科医の新規開業を支援しています。
10年前の開業以来、蓄積したノウハウを伝授。人事労務に広告宣伝、待ち時間短縮の秘訣などなど……。みんな熱心ですよ。夜8時から集まり、夜中すぎまで語り合うこともざら。あまり長引くので、このまえはとうとう合宿セミナーを開きました(笑)。 彼らには、ノウハウだけでなく、医療に対する哲学も学んで欲しい。たとえば、患者さんに喜ばれる治療をおこなうことで収益を上げ、治療に還元する姿勢。そうすることで医療の質を上げていくことは可能だと思うんです。目標は10人の弟子を世に送り出すこと。彼らにもそれぞれ10人の弟子を育ててもらい、100人の仲間を作り出すのが夢です。

こうした教育事業のほか、研究部門を設け、臨床治験も行っています。

   
アッコ: 最後にお聞きしたいんですが、患者さんに望むことはありますか?
   
菅野院長: こちらも真剣に治療に取り組んでいるのですから、患者さんにも、病気にちゃんと向き合ってほしいです。服薬指導を守り、きちんと通院してください。しかし当院は予約制なので、病気に対していい加減な方はいらっしゃいませんけどね。おかげさまで、お互い信頼関係で結ばれていると思います。
   
   

(コラム)今回の花マルポイント! 「電子スコープ」
私も拝見しましたが、画像は本当にクリア!モニターを見ていると、まるで自分が「ミクロの決死隊」のように(古い!)小さくなって、耳や鼻に入っていく錯覚にとらわれました。呼吸が漏れるたび、鼻の奥のアデノイドが震える様子はじつにリアル。なまじ詳しい説明よりも、説得力があるかも……と納得したのでした。

★データ
平日 9:00 ~12:30 14:30 ~18:00 土曜日 9:00 ~13:00
休診日 木曜日/日曜日/祝祭日
駐車場16台
 

ケアナーシングワイズ外科・内科クリニック

2004-09-29

突撃病院レポートリストに戻る

 

桜マーク

住所:千葉県我孫子市柴崎台4-1-34 プレジデンス細川101
TEL:04-7179-0071
院長:植村 豊医師
診療科目:外科、小児科、肛門科、消化器科、胃腸科、小児外科・内科
取材日:2004/09/29.

地域の方々にとっての医療の1stドアに。
内科から外科まで幅広く頼れる“ウチの先生”。


小さな子供がいる場合はとくに、かかりつけ医の存在は重要です。急な発熱やケガ、腹痛など、何でも診てくれるお医者さんが身近にいるのは心強いもの。大人だって、歳をとって様々な既往症などを持っていたら、身近で手厚い医療が受けられれば何かと安心です…。

■まず最初にノックする医療の扉。その先に笑顔が待っています。
ヒロ: 診療内容が幅広いのですね。
   
植村医師:

「具合が悪いんだけど、これは何科に行ったらいいんだろう…と思う時ってありませんか?そんな時、地域の皆さんがまよわず最初に訪れる、身近な医療機関でありたいと思っているんです。」

   
ヒロ: 内科に外科、とあれば高齢者の方にとっては特にありがたいものですね。
 
植村医師:

「そう、足腰が丈夫でない方などは特に、1度に色々な医院を回るのは大変です。そんな面倒を避けられればいいな、と。カゼや病気、ケガなど、幅広い体の問題に対応し、より専門的な医療を必要とする方には、適切な専門医、専門医院を紹介しています。」

   
ヒロ: 他の医療機関とはどのように連携しているんですか?
   
植村医師: 「患者さんには紹介先の医療機関で診察を受けていただきます。その後、専門医と私が一緒になって患者さんの治療方針を立てます。患者さんは専門医による医療を受けながら、日頃のチェックなどのケアは当院でも行えます。毎回遠くの医療機関へ通わなくても済むよう、患者さんにできるだけ負担の少ない状態で治療に臨めるような連携の仕方をとっています。」
   
ヒロ: それは患者にとって大きなメリットですね。
   
植村医師:

「医療の主役は患者さんですから、何を最優先しなきゃいけないかは、ハッキリしていますよね。私は研修医の頃から、将来は地域に根差した医療、家庭医療をやろうと決めていたんです。」

   
ヒロ: 専門に特化した医療とは対局的な…?
   
植村医師: 「そうですね。より幅広いことに目を向けたいと。そこで研修医時代は、大学病院ではなく、市立病院や医師臨床研修指定病院でさまざまな診療科の研修を経てきました。地域の皆さんがノックしやすく開けやすい“医療の扉”的な役割を担っていきたい。むしろ最初から開かれたトビラにしておきたいですね。」
   
■暮らしの身近な問題へ対処する、身近な存在。
 
ヒロ: “扉”は保育施設にも繋がっているようですね。
   

植村医師:

「我孫子市の協力で、保育士のいる病児保育室を作りました。勤務医時代からこの必要性を感じていたんです。両親が共働きだったり、場合によってはお母さんが一人で家族の生活を支えていらっしゃるご家庭もあるでしょう?病気の子供は一般の保育施設では預かってもらえないし、途中で熱を出せば迎えにいかなきゃなりません。仕事を中断してね。それは大変なものです。」

   
ヒロ: 病み上がり時など、大事をとってこちらに預けられると安心できますね。
   
植村医師:  「そうですね。ただキャパシティに限りもありますし、本当に病児保育を必要としている方を優先してご利用いただくようにしています。冬場はやっぱり大変ですが…」
   
ヒロ: クリニック内も明るい雰囲気ですよね。それに医療スタッフの方々の雰囲気も…
   
植村医師: 「白衣って子供たちは特に抵抗感を感じてしまうでしょう。そんなイメージを払拭してフレンドリーな雰囲気を作るために、こうしたカジュアルな感じでやっています。」
   

ヒロ:

爽やかな感じですよね。
   
植村医師: 「受付でもマニュアル的な対応はしないようにしています。近所の○○さんちに来た、というように感じていただければいいなと思っています。」
   
ヒロ: 患者さんとのコミュニケーションを大切にしていらっしゃるんですね。
   
植村医師: 「時々、地域の方々と一緒にアウトドアレジャーに出掛けたりもしているんですよ。温泉とかバーベキューとか。これは“心も身体も健康に”のためでもあるんですが、皆さんと具合が悪い時だけじゃなくて、健康な時もお付き合いしていたいんです。そうしていると、具合の悪い方など、ちょっとした変化にも素早く気付くこともできます。」
   
■患者さんと、心で対峙する医療を。
   
ヒロ: 診療時に気をつけていらっしゃることなどはありますか?
   
植村医師: 「検査結果にばかりこだわらず、自分の目で見て、患者さんとじっくり話をして診断することですね。初診の場合は1時間くらいかけることもありますよ。」
   
ヒロ: それはかなりじっくりですね。
   
植村医師: 「私は日頃から、医療には感性が必要だと思っているんです。もちろん専門知識や技術は不可欠ですよ。でもそれだけじゃない。考えて答えを出すだけじゃなくて、察知できる、患者さんの状態や思いを感じとれる敏感さが大切です。」
   
ヒロ: メンタルなケアにもつながりますね。
   
植村医師: 「我孫子は私の地元、出身地なんです。私にとってこの街は馴染み深く、若い頃からいろいろお世話にもなってきました。だから地域との関わりを大切にしながら、今度は私が地域の皆さんに恩返しがしたいんです。子供から大人まで心身ともに健康に、をモットーに何でも相談できる身近な存在でいたいといつも思っています。」
   
ヒロ: 診療開始時間も早いですし、毎日お忙しそうですね…
   
植村医師: 「地域の人の日常生活の一部というか、暮らしの中に浸透している存在でいたいと思っているんです。朝一番で来られたら、お父さんお母さんが仕事にも間に合うじゃないですか。」
   
ヒロ: 訪問診療や急患対応などもしているのですね。
   
植村医師: 「高齢の方ですと来院が難しい方もいらっしゃいます。あと“急患”ということに特別こだわってはないんです。クリニック専用の携帯電話の電源はいつでもオンになっています。医療の現場で誰が主役なのか、を考えればあたりまえのことですよね。」
   

取材後記
病気のお子さんの一時預かりが可能な「病児保育室」は、働くお父さん・お母さんにとって心強いもの。院内薬局で、電子カルテを導入されているため、会計もスムーズです。頭で考えるより、心で感じて患者と接することを大切にしたい、とおっしゃる植村先生。「医療の現場の主役は患者」と言い切る、柔和な笑顔の奥に真摯な眼差しをお持ちです。
(2004年9月29日)

 

 

 

突撃病院レポートリストに戻る

 

はらメディカルクリニック

2004-06-15

突撃病院レポートリストに戻る

 

桜マーク

住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-10-10 東京はやかわビル
TEL:0120-66-4211
院長:原 利夫医師
診療項目:不妊症治療
取材日:2004/06/15

先端医療技術と思いやりの心で、
ご夫婦に希望の光を。

男女共に晩婚化傾向の昨今、女性の第一子出産年齢は30歳代が大多数とか。そして少子化が問題視されている陰で、数こそ表出しないものの、不妊に悩むカップルは多いのです。特に女性側のプレッシャーは大きいもの…。そんなご夫婦と共にこの問題に取り組んでいる不妊治療専門クリニックをお訪ねしました。


 

■不妊症治療の専門外来として。男性不妊も対応
ヒロ: こちらで受診できるのは不妊症治療のみとか…
   
原医師: 「ええ、当院は不妊症の治療を専門に行っています。これは男女ともです。産科、婦人科を併設していると、不妊症の患者さんにとって精神的なデメリットが生じます。そういったことを避けるためにも、専門に特化しているんです。」
   
ヒロ: 男性も一緒に治療を行えるのですか?
 
原医師:

「不妊症というと、どうしても女性のものと思われる方が多いのですが、原因は大体フィフティ・フィフティなんです。当院では男性不妊の治療にも力を入れており、この分野の先端機器を導入して、より精密な検査が行えます。」

   
ヒロ: よく、とくに原因がないのに…ということを耳にしますが。
   
原医師: 「原因が不明ということはあります。だけど、原因がないということはないんです。やはり何かしら原因はあるんです。それが表に出て来ないだけで。だから不妊症の方では精神的に追い込まれてしまうケースは非常に多いです。ご自分を責めてしまわれるんです。」
   
ヒロ: 原因がわからないと気持ちの持っていきようがないですよね。
   
原医師: 「まず、男性、女性ともに不安を取り除いてさしあげることが大切です。当院では40歳代の方の妊娠も多いんですよ。」
■ご夫婦の思いを第一に。体外受精を中心とする高度医療を提供
 
ヒロ: 診療時にはどんなことに配慮されていらっしゃるのでしょう?
   

原医師:

「まず、不必要な検査はしません。患者さんにとって苦痛を伴うだけですから
   
ヒロ: 精神面での配慮が不可欠ですね。
   

原医師:

「ご夫婦のデリケートな問題に関わって参りますので、通常話しにくいようなことでも、話しやすい雰囲気を作ることと、ご夫婦が希望を持って治療に臨めるように、お二人の気持ちを包み込むように接することを心掛けています。治療にあたっては、心と体の両方に痛みを伴わないように配慮しています。」
   
ヒロ: 治療方針はどのようにして決定していくのですか?
   
原医師: 「この分野は来院者の方が非常によく勉強なさっていますし、皆さん、努力しなくてはと懸命です。そんな患者さんの気持ちを大切にしてあげることが第一です。検査結果をもとに十分に話し合った上で、お一人お一人に最適な方法を見出し、わかりやすくご説明します。そして十分にご理解いただいた上で、お2人が納得のいく治療法を選択いただくようにしています。その上で、体外受精を中心とした高度な医療技術を、適切なかたちでご提供していくよう心掛けています。」
   
ヒロ: 診療体制という点で特に配慮されていることはありますか?
   
原医師: 「治療中の方とは電話なり何なりの方法で常に連絡の取れる状態にしてあります。それと、男性は特に平日お勤めの方が多いですから、来院しやすいよう、週末のご予約もお受けしています。」
   
ヒロ: 先生にとって一番の喜びとは?
   
原医師: 「患者さんの妊娠が認められたときの喜びも大きいですが、何と言っても、お子さんの誕生報告を受けたときが、大きな安堵感と嬉しさがこみあげてきますね。」

取材後記
“不妊治療専門”なので、待合室で精神的な負担を感じることなく、通院しやすい点は嬉しいですね。また、この分野での先端医療を受けられる環境であることにも注目です。クリニックには子供さんを授かった方々からのお手紙や写真が貼られたコーナーがあり、明るい雰囲気で、看護師さんたちの応対にも温かさを感じました。(2004年6月15日)

 

 

突撃病院レポートリストに戻る

 

銀座HALクリニック

2004-06-07

突撃病院レポートリストに戻る

 

桜マーク

住所:東京都中央区銀座7-8-5 植松ビル4F
TEL:03-5568-2277
院長:菱田 康男医師
診療科目:形成外科、美容外科、皮膚科
取材日:2004/06/07.

レーザー専門医によるメラミン系治療。
手厚いカウンセリングと複合治療で心と体の痛みを癒す。

美しくありたい…それは女性なら誰しも思うこと。昨今、「プチ整形」や「レーザー脱毛」などは、医療用機器の進歩・普及により低料金化し、施術の受けられる環境が増えているようです。そんな中、レーザー治療専門医として豊富な経験と実績を持ち、真摯な眼差しでこの分野の治療を行っていらっしゃる銀座HALクリニックの菱田先生をお訪ねしました。


 

■原因を追求しメラミン系治療に複合治療を採用。
ヒロ: クリニックの特徴を教えてください。
   
菱田医師: 「私のライフワークとしての研究テーマである、シミ、あざ、ほくろ除去などのメラニン系治療を中心に、レーザー専門医として治療にあたっています。たとえばシミは、できてしまった原因によって治療法は異なるんですよ。」
   
ヒロ: 同じ治療ではダメなのですか?
 
菱田医師:

「そう。日焼けによるものなのか加齢によるものなのかといった原因を見極めて、その方の状態にあった適切な治療が必要なんです。」

   
ヒロ: 具体的にはどんな治療を行うのでしょう?
   
菱田医師: 「当院では全ての原因に対応できる「複合治療」を考案し、採り入れています。最新レーザー機器によるシミ取りに加えて、ビタミンCイオン導入や内服薬、メディラックス・プラスなどを組み合わせて、患者さん一人一人の皮膚の状態に合った対応を工夫しています。」
   
ヒロ: マニュアル的な治療とは対局のものですね。
   
菱田医師: 「患者さん一人一人で状態や体質は違いますから、この症状にはこの処置というような、単一な治療方法はないんです。」
■入念なカウンセリングにより、信頼関係を構築
 
ヒロ: 来院者の方と接する際にはどんなことに心掛けていらっしゃいますか?
   

菱田医師:

「まず患者さんの話をとことんお聞きすることです。現在抱えていらっしゃる悩みがどのようにして発生したか、そしてこれまでにどんな対応を行ってきたか。」
   
ヒロ: すでに施術経験のある方も見えるのですか?
   

菱田医師:

「多いですね。だから余計に複雑です。一度辛い経験をされた方は、元々持っていたお悩みに重ねて心に傷を負っていらっしゃいますから…。そして事情をお聞きしてから、たとえばシミであればその発生原因を追及して、患者さんに「なぜできてしまったのか」を医学的な見地からご説明します。そして状態に合った対処方法を、そのメリット、デメリットを合わせてお話しします。」
   
ヒロ: 施術を行うまでに時間をかけるのですね。
   
菱田医師: 「そうしたカウンセリングを経て、患者さんに正しい知識をご提供し、ご自分の状態や治療方法について正しく理解していただくようにしています。そしてお互いの信頼関係を十分に築いた上で、治療に入るようにしています。患者さんの十分な納得と信頼がなくては始まりませんね。」
   

■“消す”ことと“治す”ことは違います。

   
ヒロ: 若い人たちの間で美容整形や永久脱毛が流行ってますよね。
   
菱田医師: 「永久脱毛に関しては、これは医療行為であると、厚生労働省からの見解も正式に出されています。だから有資格者による治療でなければならないんです。施術を受けられる方にはこのことをきちんと知っていただきたいですね。」
   
ヒロ: 先生はレーザー治療の専門医でいらっしゃるのですよね。
   

菱田医師:

 「大学病院では形成外科で、傷跡の修復手術なども多く手掛けてきました。レーザーに関しては、正しい知識と適切な使用法があってこそ、本来の効果を発揮するものです。」
   
ヒロ: 外見に関わることですと、やはり心のケアも大事ですね。
   

菱田医師:

「傷の大小で心の傷の大きさははかれないですよ。そして、単に目に見える状態を消してなくせばいいということではなく、患者さんの心に傷を与えているものを取り除くことを考えなくてはならないと思います。」
   
ヒロ: 菱田先生のモットーはなんでしょう?
   

菱田医師:

「100人の患者さんのうち、99人の方に満足いただけても、1人から0点をいただいたら意味がないんです。すべての患者さんに納得いただける治療を志しています。当たり前のことですが、それがすべてです。」

取材後記
レーザー治療専門医として国内外での研究発表も多く、1万例以上の症例を手掛けられている菱田先生。形成外科医として傷跡の修復手術でも多くの実績をお持ちです。来院者の立場に立ったとても丁寧な対応をされています。先生のお話を伺い、“プチ整形”といっても「簡単な整形」ではなく、顔にメスを入れるという点で大きな手術と根本的には変わらないということがわかりました。(2004年6月7日)

 

 

 

突撃病院レポートリストに戻る

 

両国東口クリニック

2004-05-25

桜マーク

〒130-0026 東京都墨田区両国4-36-9
TEL:03-5638-6073
取材日:2004/05/17.

 

日本人の暮らしを取り巻く環境は、衣食住のあらゆる面で欧米化が普及し、ライフスタイルは多様化しました。そして健康面では、数十年前とは異なる傾向が顕著になっているようです。日常生活の習慣に起因する病気の増加、低年齢化はその一つの現れでしょう。今回はそうした「生活習慣病」の治療に多面的な取り組みを行っている「両国東口クリニック」を訪ねました。
 

Q:クリニックの特徴を教えてください。
A: 当クリニックでは、3種類の医療機能が相互に繋がりつつ別々に稼働しており、患者さんの層もそれぞれ異なっています。1つは外来診療で、こちらは腎臓病、痛風リウマチ、糖尿病、高脂血症などの専門分野の治療にあたっています。2つ目は在宅療養を希望される方の診察や、看護されているご家族をお手伝いする訪問診療で、ケアマネージャーや福祉医療機関との連携のもとで診療に臨んでいます。そして3つ目は腎臓病・人工透析センターの運営です。クリニックの外来や近隣の医療機関と連携して、通院透析、合併症治療など一貫した透析治療を行っています。
   
 Q:クリニックの特徴を教えてください。
 A: 医療全般に渡って、専門医、看護師、管理栄養士、薬剤師などが協力して健康管理チームを作り、患者さんの声に耳を傾けながら親身な指導を行っています。
クリニック設立時より電子カルテを導入し、診察終了後に毎回「本日の診療記録」として皆様にお渡ししています。さらに、生活習慣病で通院されている方には、お一人お一人に専用の「健康管理ファイル」を提供し、これに「本日の診療記録」や検査結果、日常生活、食事の注意点を簡単にまとめたもの等をファイルしていきます。医師からのコメントや今後の方針、注意事項なども記載し、患者さんと常に情報を共有しながら、お一人お一人に最適な医療を提供しています。
また、痛風・リウマチ外来では平成9年よりインターネットを利用した「痛風のホームページ」を開設しており、病気の知識や情報提供、e-mailでの医療相談を行っています。
レントゲン機器にはコンピュータを使ったフルデジタルシステムを導入しています。データの取り違えなどを防ぎ、画像はすぐに診察室のPCへ送られます。その他にもMRなど様々な医療データをデジタル化して活用することにより、医療の現場の効率化と迅速な対応が行えます。そうすることで、患者さんとの対話時間を充実させるようにしています。

 

 

   
Q:診療にあたって日頃から心掛けていらっしゃることは?
 
A: 高度な医療を提供することはもちろんのこと、生活習慣病はとくに、患者さんとその生活を支えるご家族が一体となって、生活全般にわたるケアをしがら病気治療に臨むことが必要です。患者さんそれぞれが持つ家庭環境、お仕事、趣味など生活形態は千差万別ですから、個々に適切な対応も考えていかなくてはなりません。日頃からきちんとした説明を行い、患者さんご自身が病気に対する正しい理解を持たれ、話しやすい雰囲気を作ることも心掛けています。また不安を和らげ、少しでもリラックスして通院していただくためには医療環境も大切と考え、クリニックはライブラリーをイメージした落ち着いた空間としています。
 Q:待ち時間の短縮のために配慮されていることはありますか?
   

A:予約システムを充実させているところですね。診察室のPC上で予約状況が常に把握できていますので、診察後にすぐに次回の予約を入れることもできます。また、ご自宅からホームページにアクセスしていただき、オンライン予約していただくことも可能です。ご都合次第で取り消し変更もしやすいという評価をいただいています。お電話による対応では、時間外でも音声ガイダンスによる自動電話予約ができるようになっています。

Q:予防指導に関する取り組みは行われていますか?

   

A:糖尿病や高血圧、高脂血症などはとくに、体質的にその可能性を持っている方にとって予防に優るものはありません。そのためには食事をはじめ、生活全般を見直し、発症の要因となる習慣を取り除く、もしくは抑制することが大切です。当クリニックではこうした疾患の予防として、また健康に役立つ情報や介護に役立つ知識の学べる「げんき講座」を無料で開催しています。クリニックや一般施設を利用して年4?5回のペースで行っており、会場の都合上、定員はありますがどなたでもご参加いただけます。また、ケアマネージャーやヘルパーの方向けの医学講座も行い、医療現場での問題点などを伝え、介護の現状なども把握し、お互いに情報交換と介護医療全体の質の向上にも努めています。
   

Profile
大山博司(おおやま ひろし) 帝京大学医学部大学院、第二内科
勤務医を経て、平成14年4月「両国東口クリニック」開設。専門は、内科、痛風、リウマチ科。とくに痛風では専門外来を開設し診療にあたっている他、「痛風ホームページ」を主催、ネット上で痛風医療相談を行っており、相談件数は現在まで約3000件に。厚生労働省の委託研究としてインターネットヘルスケアとセキュリティについての研究報告、著作活動など、幅広く行っている。趣味は、スキー、読書。
https://higasiguti.jp/

 
   

取材後記
テクノロジーはそれ自体がどんなに発達しても、人間生活の向上に貢献させられなくては意味を持ちません。またテクノロジーを利用する人間の意図によって、その価値は無限の広がりを持つとも言えるでしょう。「すべては患者のために」という大山先生をはじめ、両国東口クリニックで行われている医療には、そうした人間の健やかな英知の輝きを感じました。ライブラリーをイメージされた待合室には環境音楽が流れ、とても寛げる雰囲気。細部にわたって患者のための医療、サービスに対する配慮が見受けられました。

 
« Older Entries Newer Entries »
Copyright(c) 2010 All Rights Reserved.